6049イトクロの分析②
事業の定量分析に移ります。
今回もバフェットコードさんを利用させて頂きました。
上場前企業の中では中の上、マザーズの中では263社中、16番目の大きさです。
PERは50.1で、過去5年の増収比率が24.7%、2度の上方修正、純利益期初予想の達成度
24.7%を考えてもかなり割高ではあります。
PERチャートも見てみましょう。
(チャートは2018年8月21日現在のものです。転載にあたってはバフェットコードさんの了承を得ております。)
PERは40~60のボックスで推移しています。増益に伴いPERが下がり、株価が上がるに連れPERが下がりという循環が起きています。
PEGレシオは1.9で標準的な値です
ROE 17.4% ROICは17.8%と高水準です。
2017年期に売上が落ちているのは
「当事業年度より、コンサルティングサービスの一部売上(リスティング運用売上、アフィリエイト売上)において売上原価に計上していたリスティング費用及び他のサイト運営会社に支払う成果報酬費用を、売上高から控除する方法(純額表示)に変更しております。」
とのことで、順調に売上は伸びています
営業利益率の高さと伸び率には目を見張るものがあります。
続いて財務諸表分析です。
自己資本比率は89.8%と極めて良好です。
しかし、現金の比率が高いのは気になります。現在無配当であり、今後TVCMも予定されているとのことで、利益は投資に回される方針のようです。
個人的には少しでも配当を出してくれると株価にとっては良い影響を与えるのではないかな、と思います。
最後に株主の状況です。
自社株の半数以上をCEOが保有しています。
オーナー企業なのは良いことですね。
ノルウェー政府が保有しているのは意外ですが、調べてみたところ、ノルウェー政府年金基金は運用資産総額では日本のGPIFに次いで公的年金としては世界で2位の規模をであり、株式に66.6%の投資を行っています。
東京証券取引所の上場企業数が約3,600社であることを考慮すると、その半数弱に同基金が投資しているため、中小型株ではたまに目にすることがありますね。
まとめ
1.ストックビジネスタイプの事業であり、営業利益率も極めて高く、圧倒的な口コミ数を背景に高い参入障壁を持っているため、今後も安定した利益と成長が見込まれる。
2.現在の株価はやや割高である。
3.財務は極めて健全だが、現金の比率が高いため、今後余剰資金をどう使っていくかに注視する必要がある。